愛の形【飼い喰い――三匹の豚とわたし(内澤 旬子)】

- 作者: 内澤旬子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2012/02/23
- メディア: 単行本
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三匹の子豚を一年間飼育し、最後食べるという話。
終わりの方に、豚の頭蓋骨と著者の写真があり、著者の誇らしげな顔を見ると、僕も「飼い食い」したくなる。面倒くさがりな僕が最後まで出来るとは思えないが。。。
NHKか何かのドキュメンタリーで、小学生に鶏を一年間飼育させて最後食べさせるという授業が取り上げられていた。殺す段になり女の子は泣きじゃくり、最初は料理を食べようとしなかったが、一口食べると「おいしい!」って言いながらバクバク喰っていた。その変わりように衝撃を受けた。僕の父親はそういう場面を目撃してから鶏肉を嫌いになったらしいけど。
著者は屠殺現場を取材して、そういう場面には慣れていて、取り乱したりはもちろんしてない。むしろここまで育てたと誇らしさすら覚えていた。素晴らしい。
普段食べている牛や豚の屠殺の様子も描写されていて、勉強になった。僕らが食べている肉を安く提供するためになされている努力。頭が下がる。
今日も豚肉を食べよう。